無表情住職の話に・・・

祖母の葬式の時からお世話になっている住職がいる。

 

だいたいお坊さんというのは、お経を読んだ後に講和をするものだが、初めて聞いた時このお坊さん大丈夫かなと思った。

 

話しぶりが拙く、おどおどしている。

 

そして今回、父の葬式にその住職が来た。

これまでの祖母の葬式の時のやり取りや、今回の葬儀にあたっての打ち合わせで、ますます不安になった。

 

本当に大丈夫なんだろうか。

そして今回、やはりいろいろとぎこちない。

 

一通りお経を読んだ後、参加者の方に膝を向けて居住まいを正した。

やがてとつとつと話し始めた。

 

父の人柄のことだ。

 

いつでも笑顔で迎え入れてくれた。

祖母のお経を読みに来た時など、寝たきりになっても奥から呼んで話っこしようと声をかけてくれた。

 

正直、社交辞令とも言える故人の人柄を偲ぶ言葉だと思った。

 

住職はぼそぼそと話し続ける。

 

この地区に来た時は、必ず私の父の所に寄るのを最後にしていた。

 

他のところを全部回ってからここに来て、それから帰った。

 

表情もない、笑顔もない、ぼそぼそと少ない言葉で訥々と語る住職。

 

その言葉の少なさが余計身に沁みた。