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21世紀型キャリアカウンセリングへのアドラー心理学の適用

【勇気づけカウンセラー佐藤たけはる公式ブログ】

 

今日は産業カウンセラー北関東支部で「アドラー心理学×サビカス理論」と題して講座を担当させていただきました。

 

サビカスのキャリア構築理論は21世紀型のキャリアカウンセリングと言われています。

20世紀にあっては、終身雇用、年功序列、いわゆるいい大学に入っていい会社に入り、そしてそこでいかに昇進していくか、これがひとつのキャリアのテーマでした。

 

そのために自分のスキルをどう身につけ、その時その場で問われているマネジメント能力などをどう発達させていくか、という発想です。

 

ところが、21世紀のこの時代にあっては様々な選択肢があります。

それは各個人の生き方、そして働き方しかりです。

 

プロジェクト型の仕事が増え、同時に複数の仕事を持つことはこの時代にあって徐々に増えていくでしょう。

 

昨年、厚労省の就業規則のモデルが修正されました。

それまでは「許可なく他の会社で働かないこと」といったようなくだりがあったのですが、それが削除されたのです。

 

その就業規則のモデルを参照にしてそれぞれの会社は自分の会社の就業規則を作成するのですから影響を受けないわけにはいきません。

 

つまり、原則不可だった副業が原則許可という方針に国の施策が舵を切りつつあるのです。

既に大企業の一部では副業が推進され始めています。

安倍政権でも推進されていますが、おそらくは政権が変わったとしてもこの趨勢は変わらないでしょう。

 

65才の定年を取り払う企業も出てきています。

ファンケルなどがそうです。

 

この時代にあって問われているのは、各個人の働く意味です。

自分が何のためにどこに向かって自分の人生のキャリアを積んでいくのか、かつては会社に身を預けていた自分のキャリア人生を、今や自分が自分で選択していかなければならないのです。

 

会社の中の人生から、人生の中の会社へ。

 

いわば、大量船団によるいわゆる護送船団方式で、みんな一緒の方向に舟をこいでいくのではなく、自分という一艘の船が、この大海原を自分で漕いでいかなければならいのです。

 

それは晴れている時だけでなく、雨の日も、嵐の日も、そしてたとえ難破したとしても。

 

その状況にあって必要なもの、それが自分の目指す北極星、そしてそこへ向かうための海路図、そしてコンパスなのではないでしょうか?

 

それさえあれば、たとえ漂流したとしても、たとえ変な港に寄ってしまったとしても、また目指す方向へと舵を切ることができるわけです。

 

つまり、その帆船にとっての意味、いわゆる働く意味、生きる意味が問われるわけです。

 

そして長くなりましたが、それを見出すのがサビカスのキャリアストーリーインタビューです。

 

シンプルな五つの質問で聞いていきます。

そこに本人の働く意味を探す、そして働く物語を描いていきます。

 

おそらくキャリコンの方は、サビカスについて何らかの形で学ばれているのがほとんどでしょう。

 

しかしサビカスの理論を元に実際にカウンセリングなり、キャリアストーリーインタビューを意義あるものとして実践できている方は果たしてどれぐらいいるのでしょうか?

 

おそらくはほとんどいないのではないでしょうか。

 

なぜなら、その五つの質問項目の最も重要な質問、「最も小さい頃の記憶」という問いへの解釈というものをじっくりと学ぶことがほとんどないからです。

 

これはまさに、サビカス自身が著書でも何度も言っているアドラー心理学の学びが不可欠なのです。

 

アドラー心理学の劣等感からの力動や、早期回想の解釈、そしてライフスタイルという生き方のパターンについての考察なくしては、おそらくはサビカスの有用なツールはある意味宝の持ち腐れになりかねません。

 

だから21世紀のキャリアカウンセリングとって不可欠と言われているサーカスの理論は、アドラー心理学の学びによってより望ましいものになるのではないかと思います。

 

アドラーはキャリアカウンセリングの先駆けとも言えるパーソンズとほぼ同時代に行きた人です。

 

そして、キャリアの専門家だったわけじゃないのですが、その著作の中で様々な人の子供の頃の記憶などを元に職業適性などを鋭い考察で述べています。あの時代にあってです。

 

そして今、サビカスの理論がアドラーの理論を必要としている。

 

私は思うのです。

 

キャリアカウンセリングの先駆けはパーソンズだったのが事実ではあるのですが、ある意味パーソンズより深い洞察をしたアドラーの理論が、今、21世紀にあって再び求められている。

 

言い過ぎかもしれませんが、もしかしたら歴史の隠れたサイドストーリーとして、キャリアカウンセリングはアドラーに始まって、今再びアドラーに帰ろうとしているのではないか。

 

そんな妄想を考えてしまう今日この頃でした。

 

 

【キャリアデザインカウンセリング】

~会社の中の人生から、人生の中の会社へ~

 

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