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福祉の大先輩の熱い思い~高齢者夜間安心電話相談20周年

【勇気づけカウンセラー佐藤たけはる公式ブログ】

 

今日は東京社会福祉士会の「高齢者夜間安心電話」の活動二十周年を記念したオープン研修と祝賀会に参加しました。

 

私がこの活動に参加して約5年になります。

 

活動されている方々のほとんどが大先輩ばかりで、何十人いる中で私は若手筆頭の一人であり、ということで今日はパシリテーターならぬ裏方役を務めました。

 

参加者は30人弱のこじんまりした会になりましたが、ところがところが、東京社会福祉士会という大きい組織の現会長だけでなく、初代会長から含めて新旧4名の会長経験者が集まり、さながら東京の福祉を背負ってきた歴戦の強者(つわもの)達の同窓会の様相でした。

 

この活動を通して前から感じてきたことなのですが、皆さん福祉の大ベテランだけあって穏やかで優しいのですが、内に秘める情熱と言うか理念を感じることが多々ありました。

 

今日も様々なお話を聞いてそれを感じました。

 

東京都の委託事業として有償で当初は活動していたものの、委託が外れて会の存続が危機になった時、それでもこの活動には意義がある!との強い思いで無償ボランティアとして活動を続けた時のお話。

 

安心電話の依存症ですと笑って話す大先輩。

 

今や様々な組織の要職にいらっしゃる方々が、安心電話をやっていると最初に社会福祉士を志した時の思いが湧き上がるといったお話。

 

歴代の会長さんの電話相談での失敗話。

 

閉めの挨拶での、どうかこの活動を愛してやってください、そうすれば日本が世界が良くなりますとの大先輩のお言葉。

 

みんな本当に穏やかで嬉しそうな笑顔で話します。

話を聞いているだけで大満足の時間でした。



そもそも、この活動が始まった20年前、当初予想していたのは、様々な福祉のリアルな相談だったようです。

 

ところが、ふたを開けてみると何が起こったか?

 

そういった相談が数少ない。

 

では、どんな相談が?

 

圧倒的に多かった電話の内容が、「夜が寂しい」です。

 

今や、三世代家庭はどんどん少なくなっていき、独居老人が増えています。

伴侶と死に別れ、一人で暮らす方。

特別養護老人ホームから電話してくる方。

友達が亡くなったり施設に入ってほとんどいなくなってしまった方。

 

心身の機能もかつてのそれとは大きく異なります。

いわば、高齢者は日々、「喪失」体験を続けているのかもしれません。

 

今日初めて人と話したわという方。

毎日毎日かけ続け、毎日毎日同じ内容を話す方。

こちらがうなづく暇もなく、一方的にブワ―っと喋り続けて電話を切る方。

 

そしてみんな言います。

 

繋がって良かった。

話せて良かったわ。

これで眠れそうです。

 

そうなんです、結局のところ、皆さんが求めているのは何よりも人との繋がりです。

人と繋がっている感覚です。

 

つまり、傾聴やカウンセリングや解決も大事かもしれないけれど、何よりも求めているのは、人との「対話」なのです。



イギリスでは今年から孤独担当省が設立され、担当大臣がその任に就いています。

https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20180514-OYT8T50092.html?page_no=2&from=yartcl_page



今後、先進国では益々、「孤独」をテーマにした問題が増えていくことでしょう。

 

その時に最も必要な人間としての原点は、正にこの「対話」なのではないかと思います。