ADHD(注意欠陥多動性障害)の世界

発達障害の中に ADHDという障害があります。

注意欠陥多動性障害という名前のもの。

 

うっかりぽっかり、忘れ物が多かったり、落ち着きがなかったり、時間に間に合わなかったり、部屋の片付けが苦手だったりといったものです。

 

私は、障害者の支援をしていましたが、その中でもADHDの方に多く携わったように思います。

かく言う私自身も若干その気があります。

 

私の場合は、一つはギリギリ症候群(勝手に自分で命名)。

時間がいつもギリギリだったり、追い詰められないとやる気が出なかったりといったもの。

あるいは何かしようとしているといつのまにか別のことをしていたり、片付けが苦手だったり。

 

こんな風に書くとよくありがちな特性のように思えるかもしれません。

 

しかし、ADHDも重いケースの場合、ちょっと普通の生活をしている方には想像しえないほどの生き辛さを抱えることがあります。

 

多いのが忘れ物が多いというもの。

鍵などの置き場所を決めておいても、どうしても物をなくします。

どこに行ったのか分からなくなります。

 

そりゃそうです。

何かやってる時、ふと関心のあるものが目の前に飛び込んでくると、もう前のことは忘れて目の前のことに完全に意識が行ってしまうのです。

 

だから忘れ物もするし、ものをどこに置いたのかも分からなくなります。

そうしてあれやこれやとひっくり返して探して、そしたら益々散らかってしまう。

 

末はごみ屋敷です。

もはやアンタッチャブルで、どこに何があって何に手に付けていいかもわからなくなります。

 

それに派生して書類管理ができません。

いろんな書類を管理できなくて、締め切りのあるものを忘れたりします。

 

時間の観念も弱いです。

何かに意識が向くと時間を忘れます。

段取りなども苦手だったり、電車時間を想定することができなかったりします。

 

なので遅刻もしょっちゅう。

がんばって極端に早く待ち合わせに着いたとしても、その辺をウロウロしてたら近くにいながら遅刻してしまったり。

 

こんな感じなので、ADHDの方と一緒にいると壮絶なるドタバタを体験することがあります。

 

こうなると仕事も大変です。

約束をすっぽかしたり、時間に間に合わなかったり、提出書類を忘れたり。

 

携帯のアラームをいろいろ鳴らしたり、物の置き場決めたり、人にお金の管理をしてもらったり、涙ぐましい努力はしても本質的な解決にはなりません。

 

毎日が自信を無くす体験だらけです。

仕事で失敗だらけです。

 

ADHD の方の二次障害としてうつが多いのはある意味当然なのかもしれません。



もう、私たちが何気なくしている通常の感覚とは違った世界に生きていると言っていいのかもしれません。

 

この時間と約束に厳しい日本社会で生きていくことはあまりも大変に違いありません。

サバンナや南国などで縛られることなくその日暮らしをしている方がはるかに楽に違いない、そんな風に思えてならないのです。

 

理解して頂きたいのは、怠けでも、やる気でも、いい加減でもなく、一見当たり前のことがどうしても出来ない人がいるのだということです。